中古住宅でシロアリ被害が発生する理由を下記の内容にまとめました。

築年数が経過するほどリスクが高まる

入居前にメンテナンスがおこなわれていない

それぞれ解説します。

築年数が経過するほどリスクが高まる

住宅の築年数が増えるほど、シロアリのリスクが高まると言われています。

比較的新しい中古住宅では新築時に施されたシロアリ対策の効果が継続しているかもしれません。シロアリ防除剤の効果は5年程度と言われていますが、多くの場合保証期間が設定されているはずなので、まずはその期間を確認しましょう。保証期間内であればシロアリ発生率は低いでしょう。

しかし、保証期間が過ぎてからしばらく対策がされていない中古住宅は、徐々にシロアリ発生率が高くなります。

築年数が高ければ高いほど、シロアリ被害に遭いやすいと考えておくべきでしょう。

入居前にメンテナンスが
おこなわれていない

中古住宅でシロアリが発生するケースとして、入居時点で点検や防除処理などのメンテナンスがおこなわれていないことも理由として挙げられます。

シロアリ被害は家の売買時には瑕疵にあたるため、本来はしっかりと確認しておくべき項目です。床下などの点検を行い、シロアリ被害があれば防除処理を実施します。

しかし、売主の見落としや失念でこれらが実施されていない可能性もあります。メンテナンス履歴があれば確認することができますが、正確に作成していない場合などは確認することができないでしょう。

売却する側も購入する側も、シロアリ被害についてはきちんとチェックしておきましょう。

中古住宅を購入する際に確認すべきポイントを下記の内容にまとめました。

売主の告知義務を確認

シロアリ被害に遭いやすい場所の確認

専門業者に依頼しての確認

それぞれ解説します。

売主の告知義務を確認

中古住宅を購入する際、売主の告知義務について確認しておきましょう。

売主は買主に対して、すでに発生している不具合があればそれを伝えなければなりません。屋根の雨漏りや壁のひび割れなどの物理的なものから、近隣の騒音等の環境面など様々なものがあります。こういった不具合を「瑕疵」といいます。

シロアリ被害も瑕疵にあたり、告知義務の対象となります。

瑕疵を隠して売却した場合、買主は売主に対して損害賠償の請求・補償請求を行える可能性があるのです。

しかし、告知義務は売主が瑕疵を認識していた場合に限られますので、中古住宅を購入前は、必ず売主がシロアリ被害の有無をチェックしているか確認しましょう。

シロアリ被害に遭いやすい場所の確認

中古住宅を購入する前、内見時にシロアリ被害に遭いやすい場所の確認をしておくのもよいでしょう。

実際は床下を確認するのがよいですが、難しい場合は外周の基礎部分、住宅周辺の杭や柵などを目視、水回りや玄関の柱、床やたたみが沈んだりしないかも確認してみてください。

これらチェックポイントで下記が見つかった場合、シロアリが発生が疑われます。

蟻道がある

木材が脆くなったりガサガサしている

柱をたたくと空洞音がする

床板、たたみが沈む

“古い住宅だから仕方がない”で済まさず、くまなくチェックしておきましょう。

専門業者に依頼しての確認

中古住宅を購入した際、その時点で違和感を感じていなくても出来る限り専門業者に依頼して確認してもらうのがよいでしょう。

ある程度は自分でも目視でシロアリ発生の有無を確認できるかもしれませんが、床下や蟻道、思わぬポイントは見逃してしまうかもしれません。

中古住宅を購入する検討段階で、専門業者に点検をしてもらってください。

中古住宅を購入した場合に限らず、戸建住宅に住む以上はシロアリ対策は継続的に行う必要があります。

薬剤処理が施されていても、効果は永久ではありません。保証期間を目安に定期的に薬剤処理をしておくのがよいでしょう。また、シロアリの発生はもちろん、年数が経過するにつれて様々な不具合が発生します。これら不具合の早期発見のため、定期点検はこまめに行ないましょう。

しかし、点検をする際は床下に入るなどが必要になり、自分で行なうには大変です。やはり、専門業者に依頼するのがよいと言えます。

専門的な目、知識があればしっかりと点検をしてくれます。シロアリ点検を主な目的とするなら、防除施工も請け負ってくれる専門業者への依頼を検討しましょう。

シロアリ防除施工では多くの業者が保証をつけており、期間内毎年の定期点検などを無料で行ってくれる業者もあります。

築年数が経過した中古住宅であればあるほど、シロアリ被害のリスクは高まってしまうのが実情です。点検と薬剤処理をセットとして考え、専門業者へ相談してみてください。