鉄骨造住宅であってもシロアリ被害が発生してしまう理由は、木材が使用されている部分があるためです。

鉄骨構造だからといって、全てが鉄骨で造られているわけではありません。

例えば、下地や床組材をはじめ、内装自体にも木材が使用されているケースがほとんどでしょう。

シロアリは木材を主に食べるため、食べることのない鉄骨構造の住宅はたしかにリスクは比較的低いと言えますが、木材が使用されている部分があれば、シロアリに狙われる可能性があると考えておきましょう。

鉄骨造住宅の中でも、木造住宅と変わらずシロアリ被害が起こりやすい場所は同様です。下記の内容にまとめました。

玄関周辺

床下や壁内の木材部分

浴室などの水回り

それぞれ解説します。

玄関周辺

シロアリ被害が起こりやすい場所のひとつが玄関周辺です。

タイル貼りの玄関は足元部分がコンクリートで埋まっており、薬剤処理が難しい箇所です。さらに、土台と地面が近かったり、コンクリートを流し込むときに使用する土留め板を使用している場合があり、被害を受けやすい場所です。

また、鉄骨住宅でも框（かまち）やドア枠、シューズボックスなどは木材が使用されているケースが多いでしょう。それら餌を目指してシロアリが侵入してくることが考えられます。

床下や壁内の木材部分

鉄骨造住宅であっても、床や壁内に使用されている木材部分がシロアリ被害を受ける可能性があります。

床下の束柱が鋼製であったり構造材が木製でなくてもシロアリは蟻道を作って木材部分までたどり着くことが出来ます。鉄骨造住宅だからと安心しないようにしてください。

浴室などの水回り

鉄骨造住宅であっても水回りは様々な要因で湿気が多く、シロアリの好む環境です。前述のように床や壁などに木材が使用されていれば侵入経路になりやすい場所です。

水漏れや水浸み、配管の不具合などは定期的にチェックして、異常があれば早めに対処しましょう。シロアリ被害や腐朽、カビなどを引き起こす原因となります。

シロアリ被害を防ぐためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。

これを専門業者に依頼すれば、シロアリの侵入しやすい経路や被害に遭っていないかなど、細かい部分までチェックしてくれるため安心です。

シロアリ被害が確認されたなど、ケースによっては防蟻処理も依頼しましょう。

シロアリ対策の基本は、早期発見と早期対応です。鉄骨造住宅だからと安心し切ることなく、被害防止の観点から定期的なメンテナンスを行うよう心がけましょう。