ホームプロに学ぶ!シロアリ対策シロアリ被害の初期症状4選 被害のリスクからその後の対処法まで解説!

シロアリ被害の初期症状4選
被害のリスクからその後の対処法まで解説!

シロアリ被害の初期症状4選 被害のリスクからその後の対処法まで解説!

2024年6月公開

家屋へのシロアリ被害の特徴は、そこで暮らす人が気付かないうちに被害が拡大してしまうことです。

大切なのはシロアリ発生のサインにいち早く気付き、駆除・対策を行なうこと。

初期の段階で対策を行なえば被害を最小限に抑えることができます。

「まだシロアリを発見したばっかりだし・・・」

「羽アリが出てきていないから大丈夫でしょ?」

と放置していると、知らないうちに被害が拡大してしまい、修繕に多額の費用と時間がかかってしまうこともあります。

今回は皆さんに気をつけてほしいシロアリ被害の初期症状の状態を解説し、放置してしまったときのリスクや対処法をご紹介します。

シロアリ被害の初期症状とは?

シロアリ被害の主な初期症状には、

蟻道(ぎどう)がある

床が軋む音がしたり、へこんだりする

ドアや襖の立て付けが悪くなる

壁や柱を叩くとコンコンと空洞音がする

などの例が挙げられます。

シロアリ発生のサインを見逃すことがないよう、それぞれ詳しく解説していきましょう。

初期症状①:蟻道(ぎどう)がある

蟻道とは、排泄物や土などで作られた、シロアリが移動するためのトンネルのことです。

シロアリは日光や乾燥を嫌うため、こういった道を作って餌場である木材まで移動します。

家の外回りにできた蟻道

家の外回りにできた蟻道

家の外回りを確認したときに、基礎部分に蟻道があった場合は、すでにシロアリがあなたの家に進入している可能性があります。

しかし、この蟻道を早期に発見できたら、被害を最小限に抑えられるでしょう。

床下に蟻道があるかを見つけるためには床下に入って点検する必要があり、危険も伴うため専門業者でないと難しい作業になりますが、家の外回りを定期的に確認することは、誰にでも簡単にできる、とても効果的な方法です。

1年に一度くらいは確認するようにしましょう。

お庭の手入れの際に一緒に確認するのを習慣化するとよいですね。

床下にできた蟻道

床下にできた蟻道

初期症状②:床が軋む音がしたり、へこんだりする

日光や乾燥が苦手なシロアリは、床下のようなジメジメした環境が大好きで、地面から侵入すると、まずは床下の木材を加害していきます。

その結果、床を支える束柱や土台の強度が低下し、木材が床板を支えられなくなることで、床がギシギシと軋んだりへこんだりします。

シロアリ被害でスカスカになった束柱

シロアリ被害でスカスカになった束柱

なお、床の軋みなどの異常の原因は経年劣化の可能性もあるため、シロアリが原因なのか、それ以外が原因なのか、専門業者に調べてもらうと良いでしょう。

初期症状③:ドアや襖の立て付けが悪くなる

シロアリ被害を受けている柱や壁は、従来の強度を保てなくなってしまうため、ドアや襖などの開口部に歪みが生じることがあります。

ドアや襖がスムーズに開け閉めしにくい、隙間があるなどの症状があれば、シロアリ被害の可能性もあるので、一度専門業者に調査を依頼しましょう。

初期症状④:柱を叩くとコンコンと空洞音がする

シロアリは木材内部の柔らかい部分を好んで食べます。

被害を受けた木材は、一見問題なさそうに見えても、内部が空洞になっているというケースがあります。

本来の木材は中身がしっかり詰まっているので、叩くと低く重い音がしますが、シロアリ被害の進んでいる木材はコンコンと乾いた空洞音がします。

木材の種類によって音は異なりますが、何箇所か叩いて聞き比べながら確認してみてください。

一見問題なく見えるが、内側が食害によりスカスカになっている状態
一見問題なく見えるが、内側が食害によりスカスカになっている状態

一見問題なく見えるが、内側が食害によりスカスカになっている状態

シロアリ被害の初期症状を見つけた時にやるべきこと

シロアリ被害の初期症状を発見したら、まず何をすればよいのでしょうか。

最初にしなければいけないのが、それはシロアリが原因なのかを確認することです。

皆さんは専門家ではないので、インターネットで調べたり、知り合いに聞いたりするでしょう。

ですが、それではなかなか原因を特定できず、分からないまま見過ごしてしまうかもしれません。

まずは専門業者に相談

シロアリ対策のプロである専門業者に連絡し、気になっている症状を問い合わせてみましょう。

些細なことでも相談に乗ってくれるはずです。

「シロアリの被害じゃないかもしれないから…」と調査をためらってしまう人もいるかもしれませんが、調査をしてみないとシロアリ被害かどうかがはっきりと分かりません。

ちょっとした違和感を放置せず、その違和感を専門業者に話してみましょう。

その際はできるだけ具体的に伝えることがポイントです。

相談してみて必要だと思ったら、調査を依頼しましょう。

施工費用の相場も併せて確認

専門業者に問い合せたときは、おおよその施工金額を聞いておきましょう。

実際には、家の面積、シロアリの種類、床下の状況によるため、調査をしたうえで見積もりをしてもらわないと正式な金額は分かりません。

また、処理の工法、基本料金、提供可能なサービスなどの違いで業者によって金額が異なります。

調査と見積りまでは無料で行なう専門業者が多いので、できるだけ複数の専門業者の見積もりを比較し、自分が良いと思う業者に依頼しましょう。

費用と見積りについて、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事もぜひご覧ください。

シロアリ対策費用は安すぎてもダメって本当? 相場と見積りの実態を徹底解説!

シロアリ被害を放っておいたときのリスクとは?

「シロアリ被害があっても初期なら大丈夫」

「羽アリが出てきたわけじゃないし大した問題ではないだろう」

とお考えの方、ちょっと待ってください!

そのまま被害が拡大すると、取り返しのつかない状態になってしまうこともあるのです。

放置リスク①:家の耐久性が低下してしまう

家屋に侵入したシロアリは、主に木材を食べて被害を発生させます。

シロアリが家に侵入してからそのまま放置すると、柱や土台などの家を支える大切な構造部分の被害が拡大し、家の耐久性が低下していくことになります。

束柱などの床を支える箇所での被害が進めば、床が沈んだり、最悪の場合、床が抜け落ちてけがをしてしまう可能性もあるでしょう。

下のグラフは阪神・淡路大震災で、シロアリと腐朽の被害があった家屋の全壊率を示したものです。

このグラフから分かることは、シロアリ被害があった木造住宅の9割以上が倒壊したということです。

家屋全壊率

シロアリ被害を早期に発見し駆除・対策をすることは、住宅の長寿命化を図るとともに、安全で安心な生活を続けるために大切なことなのです。

放置リスク②:莫大なリフォーム費用がかかる

シロアリ被害を放置すると、被害の場所や規模によって高額のリフォーム費用がかかることがあります。

家を建て替えずに維持していこうと考えているなら、放置せずにしっかりと対策を施しましょう。

放置リスク③:家の資産価値が下がる

家を売買するとき、シロアリ被害がある場合は告知義務が発生します。

シロアリ被害のある家は資産価値、査定金額が下がります。

被害が甚大な場合は、耐震性にも影響を及ぼすことがあり、売却できないケースもあります。

売れなくなったら家を解体して土地だけ売ることもできますが、その場合は多額の解体費用がかかることになります。

シロアリ予防には効果はある?

お客様からは、多くの場合、シロアリが発生してから問い合わせをいただくことが多いのですが、シロアリ対策の基本は【予防】です。

まずは、定期的に確認をして、最新の床下の状況を把握しておくことが大事なのですが、ご自身で行なうのは難しいので、専門業者に診てもらうことをおすすめします。

また、シロアリの進入を防ぐ薬剤の効果があるのは5年程度であるため、シロアリ被害が出ないように5年ごとに予防施工をすることが最も効果的です。

予防の処理は駆除よりも安価に設定されている業者もありますし、継続して5年毎に更新すると割引料金となることもあります。

また、シロアリが好む環境を作らないことも大切です。

詳しくは下記の記事を参考にしてみてください。
自分でできるシロアリ被害の予防法、ポイントをプロが解説します!

■まとめ

今回はシロアリ被害の主な初期症状を4つ紹介しました。

蟻道(ぎどう)がある

床が軋む音がしたり、へこんだりする

アや襖の立て付けが悪くなる

柱を叩くとコンコンと空洞音がする

もちろん、これ以外にも様々な形でシロアリ発生の兆候はありますが、こうした初期症状を見逃さず早期発見できれば、早めに対策を行なうことができます。

大切な思い出が詰まっているマイホームが、シロアリに食べられるなんて良い気はしません。

自分でもできる範囲でこまめにチェックをしつつ、定期的に専門業者にも診てもらいましょう。

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