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シロアリ調査って何をするの?
プロが徹底解説!
2024年4月公開
「専門家にシロアリ調査を頼んでみたいけど、どうやって探すの?」
「調査ってどういうふうにするんだろう、費用はどのくらいの金額になるんだろう…」
「契約詐欺のニュースも見たことがあるし、ちょっと心配…」
住宅をきちんと長持ちさせるためには定期的なチェックは欠かせないもの。
でも、いざシロアリ被害の調査や駆除の相談をしようと思っても、このように、いろいろな疑問や不安が出てきてしまいますよね。
今回はシロアリ調査における業者選びのポイントから、調査方法の具体的な内容まで、皆さまの疑問や不安にお答えする様々なポイントを紹介していきます。
ご紹介する内容を確認したうえで、安心して専門業者に相談しましょう。
シロアリ調査をプロに依頼するときのポイント
「畳をめくったらシロアリがいた!」「お風呂場に羽アリがたくさん出た!」
こんなときは、すぐに専門業者に調査を依頼することが大切です。
しかし、シロアリの調査自体が一般的にあまり身近なものではないので、どのように専門業者を選べばいいのか、どう相談したらいいのか、イメージがわかない方が多いのではないでしょうか。
そこで、まずはシロアリ調査の選び方、依頼の仕方についてご紹介します。
インターネットなどでシロアリ駆除の専門業者の情報を調べると、たくさんの業者名が出てきます。
各業者のウェブサイトの内容を見ていくと、どれも良さそうなことがたくさん書いてあり、 どこに相談したらよいか、何を基準に選べばいいのか迷いますよね?
でも安心してください。
基本的には、どの業者でもきちんと調査・施工をしてくれます。
ここで大事なのは、複数の業者を「比較」して「検討」することです。
あまり細かいことは気にせずに、なんとなく気になった業者のなかから、最低でも2~3社に調査の見積りを依頼して、その内容を比較しましょう。
調査をするのは意外と大変に見えたりしますので、少し気が引けるかもしれません。
ですが、代金を支払うのは家主の皆さんです。そこは遠慮することはありません。
気になったことや不安なことは、見積もりを依頼する業者に何でも聞いてくださいね!
POINT 01
調査は基本的に「無料」が多い
さて、業者に調査を依頼することになったら、不安になるのが料金ですよね。
施工は当然ながら有料なのですが、調査はお金がかかるのでしょうか?
いいえ、基本的には調査とお見積りは無料にしている業者がほとんどです。
ただ、出張費用や駐車料金が別途かかることもありますので、そこは依頼する時に確認しましょう。
インターネットで業者を探す際も、サイト内に記載してある注意事項をしっかり確認しておくことが大切です。
POINT 02
施工料金の目安を確認して検討する
シロアリの専門業者を調べていると、ウェブサイトなどに料金が掲載されていない業者がよくあります。
なぜなら、料金の算出のために施工面積の計測や構造確認が必要だからです。
つまり、一度ご自宅にお伺いしないと正確な見積が出せないということです。
広さに関わらず一律●●円、という料金形態もありますが、多くの業者はご自宅の面積を元に算出します。
料金についても問い合わせれば、多くの場合、目安となる金額は教えてくれます。
不安なときは事前にお電話や問い合わせフォームから確認してみましょう。
ポイントは、価格が掲載されていないからといって悪質な業者ではないということです。
お見積り金額だけでなく、調査員の接し方や説明の仕方なども考慮して、安心して任せられるか、複数の業者で比較・検討しましょう。
もう1つ、料金表示で注意すべきなのが、「△△円~」という表記です。これは最低価格を掲載しているわけですが、
「特殊作業による追加料金がある」
→浴室や玄関は特殊作業箇所として別料金というケース
「多くの登録業者からどの業者が来るか分からない」
→登録業者の中の最安値が表記の金額
といった点に注意して依頼しましょう。
多くの業者が登録しているプラットフォームやマッチングサイトで依頼する場合は、注意して業者を選びましょう。
具体的な調査方法と作業の流れ
ここからは、シロアリ防除全国シェア№1の当社アサンテがどのように調査しているか、その方法と作業の流れを詳しく紹介します。
他の業者も手順は似ていますので、比較・参考にしてみてください。
調査をする箇所は大きく分けると「外回り」「1階部分の床上」「床下」の3箇所です。
それぞれ見ていきましょう。
調査①
外回りの調査
外周りでは、家の周りにシロアリが発生していないか、発生しやすい状況になっていないかを確認します。
シロアリが見つかりやすいのは杭や柵など、土の地面に接している木材です。
廃材などを置いておくのもNGで、発生しやすい状況を自ら作ってしまっています。
こういった状況が見受けられた場合は、撤去することや下に木製ではないものを敷いておくなど、ご自宅の状況に合わせた対処方法をお伝えします。
また、基礎の立ち上がり部分に土の線のようなものが見られることがあります。
これはシロアリの通り道の「蟻道(ぎどう)」である可能性があります。
下の写真は外回りで見られたシロアリの蟻道です。
物陰などに隠れているかもしれませんので、ご自身でチェックされる際には、基礎の立ち上がり部分を入念にチェックしましょう。
調査②
1階部分の床上の調査
お客様が気になる箇所に加えて、特に気をつける必要があるのが水回りと玄関です。
水回りは湿度が高くジメジメしていて、シロアリの好む環境になりやすい箇所です。
また、タイル貼りの浴室及び玄関も構造上、発生頻度の高い場所です。
なぜなら、このような場所は土と木材が接していることでシロアリの好む環境となっているからです。
検査の方法は、下の写真のように、主に柱の根元部分を叩いて確認します(打診)。
シロアリは木材の中心部分を食べるので、被害を受けている木材は正常な材料とは異なる空洞音がします。
調査③
床下部分の調査
まずは床下への進入口を確認します。
多くの住宅はガスや水道の配管設備など、様々な場所をチェックするために、床下への入り口が設けられています。
下の写真のように、台所の床下を収納庫としている住宅が多く、収納箱を上げると床下に入れるようになっています。
脱衣所や納戸の足元に点検口を設けている住宅もあります。
点検口がない場合は、下の写真のように和室の畳を上げて進入口を作ります。
多くの場合は、下の写真のように、数箇所の釘を抜くと床板をはずすことができ、床下へ入ることができるようになります。
床下は不具合が起きやすい箇所なので、進入口がない場合は、上の写真のように専門業者に一度作ってもらうとよいでしょう。
調査の際には、侵入口からつなぎや防具を身に付けて調査員が床下に入ります。
床下では下の写真のように束柱や土台など、シロアリが侵入してくる可能性があるところを打診して調べます。
水漏れや水染み、配管などに異変がないかもチェックします。
【調査に入る前に】
気になることは何でも調査員に聞きましょう!
その他に診てもらいたい、調べてほしいことがあれば、事前に調査員に伝えてください。
「このへんの床がちょっと沈むんだよな…」「この虫をよく見るんだけど、床下から来ているのかな…」「以前に台所で水漏れがあったんだよな…」など、ちょっとした不安でも問題ありません。
調査員にとっては、些細なことでも事前に聞いておけば、見るポイントを絞れて非常に助かります。
きちんと調べたうえで状況を報告してくれることでしょう。
【調査後】
調査結果の報告
床下から調査員が出てきたら調査は完了です。
椅子などの移動や清掃は調査員にお任せください。
その後、作成した調査員報告書をもとに、調査員が調査結果を詳しく説明してくれます。
報告内容はシロアリに関することはもちろんですが、カビや腐朽などの湿気状況、住宅の強度に関わる項目(部材のズレや基礎のひび割れ等)も報告します。
お客様からご要望のあった場所やお聞きした不安点に関しても、しっかり報告します。
報告内容で分からないことや疑問点、追加で確認したい点などがあれば、ここで遠慮なく聞いておきましょう。
この調査結果に基づいて、何か必要な対策があればご提案します。
また、シロアリ対策を検討しているお客様には、ここで正確なお見積り金額をお伝えします。
ご家族や知人に相談して十分に検討したうえで、説明や金額に納得できたら正式に施工を依頼しましょう。
ただ、シロアリ対策の業者は全国各地域にたくさんありますので、迷うかもしれません。
そのためにも、複数の業者に見積もりを依頼して、しっかりと比較・検討することが大切です。
調査時に注意すべきポイントとは?
ここまでシロアリ調査の内容と流れをご紹介してきましたが、ここでは、シロアリ調査を受けるときに事前に知っておいてほしいことをご説明します。
【事前に準備するもの】
特に必要ありません! 調査に必要な道具などは、当日、調査員が持っていきますので安心してください。
【確認しておくべきこと】
事前に確認しておいたほうがいいのは、床下への進入口です。
調査員にすぐに案内ができると調査はスムーズに進められます。
台所の収納庫が進入口になる際は、中に入っている物を上げておくとよいですが、重い荷物が多いという状況であれば、無理せず調査員に任せましょう。
収納庫の中の収納物の出し入れ、テーブル等の移動も調査員に任せてOKです。
調査員は車でご自宅まで伺いますので、敷地内に駐車スペースがないときは、調査員にコインパーキングの位置などを事前に伝えておくとよいでしょう。
浴室や被害箇所などの一部は床上から確認することがあります。
そのため、入ってほしくない部屋があるときは申し出ましょう。その部分は入らないように配慮して調査をします。
また、家の中で動き回るペットを飼っていらっしゃる場合は、進入口となる部屋には入れないようにしましょう。
特にネコは床下に入ってしまうと、出ることができなくなってしまうことがあるため注意が必要です。
家庭でもできるシロアリ調査の方法
知らない人を家に上げるのは、少し抵抗があるという方もいらっしゃるかと思います。
そんなときは、まず自身で簡易的なシロアリ調査をしてみてください。
ここでは自分でできる簡単なシロアリ調査方法をご紹介します。
手軽にできる!調査方法①
シロアリ発生兆候と主な生息場所をチェックする
まず可能性が高いのが羽アリの発生です。
家の中に侵入したシロアリは普段床下に生息していますが、繁殖のために黒い羽虫になって床上に出てきます。
時期は4月~6月頃、お風呂場や玄関が特に発生頻度の高い場所です。
お風呂場はジメジメしているのでなんとなくイメージしやすいと思いますが、玄関もよく発生する箇所なので注意が必要です。
土台が土(地面)に接していてシロアリが侵入しやすい構造をしているためです。
シロアリは土の中を移動して家屋に侵入してきます。
またご自宅の中で見られる兆候として、柱の根元がガサガサしている、床板や畳がブカブカするなどがあります。
このような症状がある場合は注意しましょう。
手軽にできる!調査方法②
「外回り」のチェックでは木材に注意!
家屋の周りにはシロアリを寄せつけてしまう様々な要素があります。
特に木製の杭や柵など、地面に木材が接しているところは注意して確認しましょう。
可能であれば一度木材を移動させて、根元を確認してみましょう。
また、基礎の立ち上がり部分には、前述したシロアリの通り道になる“蟻道”(ぎどう)と呼ばれる土の線が見られることがあります。
物陰になっている箇所も含めてしっかりと確認しましょう。
このように、お客様ご自身でも確認できるポイントはありますので、ぜひ一度確認してみてください。
ただ、プロではありませんので、当然ながら見落としや誤った認識をしてしまうこともあります。
心配であれば、やはり専門業者に診てもらうのが一番です。ぜひ信用できる業者を探して依頼しましょう。
信頼できるシロアリ業者を選ぶためのポイント
全国には多くのシロアリ業者があり、大手企業から個人事業の会社まで含めると、約3,000社ほど存在するそうです。
シロアリ駆除は、業者に依頼するとそれなりの費用がかかるもの。また、昨今では施工内容をごまかしたり、施工後に不当な請求をするなど、悪徳業者による被害の報道もしばしば見かけ、業者選びには不安も多いと思います。
そこで、ここでは信頼できるシロアリ業者の選び方についてご紹介します。
業者選びのポイント①
実績が豊富であること
長く信頼され続けるためには、事業活動をきちんと行えていなければなりません。
実績が豊富な業者はそれだけ信頼性が高いと言えます。
業者選びのポイント②
保証やアフターサービスがしっかりしていること
シロアリ薬剤処理をすると基本的には保証が付きます。
ただ、形式的に保証しているだけでなく、アフターサービスをしっかりしてくれるかが重要です。
どういったケースが保証の対象になるのか、内容についてもきちんと聞いておきましょう。
業者選びのポイント③
「日本しろあり対策協会」に加盟していること
業界団体である「日本しろあり対策協会」に加盟している企業も信頼性が高いと言えます。
業者選びのポイント④
下請けではないこと
自社スタッフで調査、施工、アフターサービスを実施していることも信頼できるポイントになります。
このような業者はしっかりと責任をもって対応してくれるはずです。
また、プラットホームやマッチングサイトで依頼する場合、サイトの運用会社が登録企業の対応について原則責任は負いません。
どこに依頼するかは十分に注意して選定しましょう。
業者選びのポイント⑤
複数の会社で見積もりを比較・検討すること
これまでもご説明してきたとおり、業者選びに迷う時は、複数の業者に見積もりを依頼して、比較・検討することが最も重要です。
一度、見積もりのための調査を依頼して、施工の担当者の雰囲気や説明の仕方、実際の調査風景を見てみることをおすすめします。
詳しくはこちらもご覧ください!
シロアリ業者の選び方のコツ!悪徳業者に騙されない優良企業の選び方とは? | 株式会社アサンテ (asante.co.jp)
■まとめ
調査方法や業者の選び方などを中心にシロアリ調査について紹介しましたが、いかがでしたか?
アサンテにはメールでの問い合わせフォームもありますので、ご自宅のことで、なにか気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
そして最後に大事なことを一つ。
専門業者に診てもらい、特に異常がないと報告を受けて安心できたとしても、それで終わりではありません。
床下は不具合が起きやすい場所であり、定期的なチェックがとても重要なのです。
床下の状態はご自宅を支える大事な基礎の部分なので、最低でも1年に1回程度は点検を実施するようにしましょう。
ここで紹介したポイントを参考に、大切なご自宅に安心して長く住み続けてくださいね。