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蜂の危険から身を守る!蜂駆除ガイド
蜂駆除を安全かつ効果的に行うための基礎知識をお伝えします。
蜂の巣の駆除を行う際は、危険性を理解して進めましょう。素人が自己判断で駆除すると、蜂に襲われる危険性があります。
本記事で、危険性から駆除の方法まで解説するので、ぜひ参考にしてください。
なぜ蜂の巣を駆除する必要があるか
蜂の巣ができていたら、早い段階で駆除しましょう。そのまま放置すると、以下のようなトラブルが起きるからです。
蜂が巣を守るために攻撃的になる
建物の破損・汚染の原因になる
ご近所トラブルになる
以下では、それぞれのリスクについて、より詳しく解説します。
蜂が巣を守るために攻撃的になる
蜂の巣を駆除しなければならないのは、蜂が巣を守るために人を刺す可能性があるからです。蜂の防御本能は非常に強く、巣に近づく人間を集団で攻撃することがあります。
蜂に刺されると激しい痛みを感じ、アレルギー反応を引き起こす可能性もあります。さらに深刻な場合、アナフィラキシーショックにより命を落とすケースも危険性もあるのです。
早めに巣を駆除することで、このような危険なリスクを回避し、安全を確保できます。
ご近所トラブルになる
自宅から離れた場所、例えば物置に蜂の巣を見つけても、放置するのは危険です。
「自分が近づかなければ大丈夫」と思うかもしれませんが、近所の人が知らずに近づいて被害に遭う可能性があります。そのため、ご近所トラブルの原因にもなりかねません。
蜂の危険性と基礎知識
蜂がもたらす危険性と、基本的な知識について詳しく解説します。
前提として、蜂は種類によって以下の特徴が異なります。
巣の形
行動パターン
その他の特性
これらの特徴を理解しておくことで、蜂による危険性を回避しやすくなります。
以下で、それぞれについて具体的に解説します。
スズメバチの危険性
スズメバチは巣を守るために攻撃的になる傾向があります。人や動物が近づくと群れで襲ってくるケースもあります。
日本では毎年、スズメバチに刺されて救急車で運ばれる人がいるほどで、命を落とすケースもあるのです。
特に夏から秋はスズメバチが最も活発に活動するため、要注意です。
ミツバチとアシナガバチの行動パターン
ミツバチとアシナガバチの行動は若干異なります。
ミツバチは花の蜜や粉を集めるために、巣から遠くまで飛んでいきます。そのために、巣から離れた場所でもよく見かけます。
一方、アシナガバチは虫を捕まえて巣に持ち帰ります。そのため、あまり遠くまで行かず、巣の近くで見かけられる傾向があります。
また、ミツバチは花がたくさん咲いている時期の昼間が一番活発です。アシナガバチは春から秋が巣を作る時期で、この時期が一番活発です。
蜂の種類と巣の特徴
蜂の種類によって、巣の形や作る場所が違います。巣の形によってどの蜂がいるかを理解するために、それぞれの特徴を知っておきましょう。
スズメバチの巣:大きな球のような形/木の高いところや建物の高い場所によく作る
ミツバチの巣:六角形がびっしり並んだ形 / 木の中や家の中に作ることがある
アシナガバチの巣:傘のような形 / 屋根の下や木の枝の下によく
以下は、実際の巣の画像です。
駆除のベストタイミング
蜂の巣駆除は春から初夏がベストタイミングです。この時期は蜂の数がまだ少なく、刺される危険が低いです。また、巣も小さいので駆除しやすいです。
一方、夏から秋になると状況が変わります。巣がどんどん大きくなり、蜂の数も増え、活動も活発になります。この時期は巣を見つけやすいですが、駆除するのはとても危険です。
そのため、夏から秋に巣を発見したら、自分で駆除せずにプロに依頼するのが賢明です。
今すぐ駆除する?慎重な検討を
蜂は害虫と思われがちですが、実は益虫でもあります。
ミツバチ:植物の受粉を担う
アシナガバチ:カメムシなどの不快害虫を捕食
スズメバチ:農作物の害虫を捕食
上記のような理由から、あえて巣を放置する選択肢もあります。
ただし、市街地や住宅地では人との距離が近いため、安全のために早めの駆除を検討しましょう。
自分で行う蜂の巣駆除の方法
蜂の巣駆除を安全に行うためには、入念な準備が必須です。適切な装備がないまま駆除を行うと、刺されるリスクが高まります。
以下では、自分で巣駆除を行うための必要な道具や方法について解説します。
必要な用具
蜂の巣くの駆除に必要な用具と用意すべき理由について、以下の表にまとめました。
必要な用具 | 必要な理由 |
防護服(長袖シャツ・長ズボン) | 蜂が刺すことができないようにする |
防護帽子 | 顔面の刺傷を防ぎ、視界を確保する |
長靴・手袋 | 足元と手先を保護する |
剪定ばさみ・ゴミ袋 | 蜂の巣を撤去する際に必要 |
ポイズンリムーバー・エピペン | 万が一蜂に刺された場合の応急処置 |
脚立・梯子 | 蜂の巣が高所にある場合 |
さらに、殺虫剤ももっておくと良いですが、必ず蜂専用のものを選んでください。安全な距離から蜂の巣に噴射できるよう、長いノズル付きのものか、噴射距離が長いものを選ぶとよいでしょう。
事前準備
蜂の巣駆除の事前準備は、以下のステップで行います。
1、周辺の安全確認:人やペットが近づかないよう注意 • 必要に応じて近隣住民に連絡
2、逃げ道と避難場所の確保:事前に逃げ道を確認 • 蜂が入れない安全な避難場所を用意
3、装備の着用:長袖シャツ・長ズボンの上に防護服を着用 • 防護手袋、防護帽子、長靴を装着 • 隙間がないよう注意深く着用
4、必要な道具の配置:剪定ばさみ、ゴミ袋、ポイズンリムーバー、エピペンを作業場所の近くに置く
5、高所作業の安全対策:落下防止の措置を講じる
これらの準備を整えてから駆除作業に取り掛かりましょう。
実践!自分で蜂の巣を駆除する方法
巣の駆除方法は、以下の手順で行います。
1、殺虫スプレーを巣に向けて一気に大量噴射する(説明書を必ず読んでおきましょう)
2、薬剤散布が完了したら、剪定ばさみを使って巣を撤去
3、巣をゴミ袋に入れて密封
すべての作業はできるだけ時間をかけずに短時間で行ってください。
駆除の注意点
蜂を駆除する際には、無駄に刺激しないことが重要です。慌ただしく動くのは避け、蜂の巣や死骸に素手で触れないようにしましょう。素手で触れると毒針が刺さる危険があります。
また、駆除作業に不安を感じたり、大量の蜂がいたりする場合は、無理をせずにプロの駆除サービスに依頼することをお勧めします。
駆除後の処理と再発予防
駆除後の処理や再発予防も重要です。蜂の巣は、駆除して終わりではありません。
以下で、駆除後のポイントについて解説します。
蜂の巣駆除後の「戻り蜂」の対処
蜂の巣を駆除した後も油断は禁物です。「戻り蜂」と呼ばれる蜂が巣のあった場所に戻ってきて、人を刺す可能性があるためです。
そのため、巣の跡には殺虫剤を散布し、しばらく近づかないようにしましょう。
巣の処分
取り外した蜂の巣は、しっかりと密閉してゴミ袋に入れごみとして処分します。
その際は地域のルールに則って処分しましょう。指定ゴミ袋がある地域であれば、指定のものを使用してください。
侵入口の閉鎖
天井裏など建物内に巣があった場合は、蜂の侵入経路となった穴や隙間をしっかり塞いでおきましょう。蜂が再び同じ場所に巣を作ることを防ぐためです。
早めにシーリング材やパテで隙間を埋めておいてください。DIYが難しい場合は、ハウスメーカーや工務店に相談するのも一つの方法です。
蜂が寄りつかない環境の整備
スズメバチの餌となる生ゴミは、必ず蓋付きのコンテナに入れて保管しましょう。また、ゴミ箱周辺を清潔に保ち、甘い飲み物や食べ物の残りかすはすぐに片づけてください。
缶の飲み口や底に少量のジュースが付着していても、スズメバチの餌になるので注意が必要です。
定期的なチェックポイントと対策
蜂の巣の再発を防ぐには、定期的なチェックと対策が必要です。一度駆除しても、蜂が同じ場所に再び巣を作ることが多いため、定期的な監視で早期発見を心がけましょう。
巣があった場所だけでなく、その周辺の外壁、屋根、軒下、庭の植栽なども月に一度確認し、早期発見できるように心がけてください。特に春から夏にかけては、新たな巣ができやすい時期なので、この期間は重点的にチェックしましょう。
プロに依頼する蜂の巣駆除
自分で駆除するのが難しい場合や、安全面での不安がある場合は、プロの駆除業者に依頼しましょう。
プロの業者は、専門知識や経験、そして専用の道具を駆使して、安全かつ確実に蜂の巣を駆除してくれます。
プロに依頼するメリット
プロの駆除業者は、豊富な経験と専門知識を持っています。そのため、高所にある巣や、危険なスズメバチの巣も迅速かつ安全に駆除可能です。
防護服やはしごなど、必要な道具も備えており、緊急時にも、すぐに対応してもらえます。
信頼できる業者の選び方
蜂駆除業者を選ぶ際は、以下のポイントを参考に信頼できる業者を選びましょう。
ペストコントロール協会に所属しているか?
専門知識や技術、安全管理がしっかりしているか?
明確な見積もりを提示してくれるか?
過去の実績や口コミが良いか?
安全かつ安心して依頼するために、上記の中で一つでも不審な点があれば、依頼を見送りましょう。
蜂の巣駆除の相場料金
安心して業者に依頼するために、蜂の巣駆除の相場料金を知っておきましょう。
蜂の巣駆除の費用は1万円~5万円が相場です。ただし、巣の規模、巣ができている場所、蜂の種類によって駆除の難易度が変わるために費用が上下します。
特に、攻撃性の高いスズメバチの巣は、その危険性から駆除費用が高額になることがあります。不安な場合は、一度見積もりのみを依頼してみましょう。
■まとめ
蜂の巣駆除は条件によって
・今すぐ対処すべきか
・自分で駆除できるのか
・プロに依頼すべきか
・プロに依頼する場合の費用
が変わってきます。
自宅に蜂の巣ができるとつい慌ててしまいますが、落ち着いて状況を見極め、適切な判断をしてください。
自分で判断するのが難しいと思ったら、自治体の窓口や業者に相談してみてください。