食品害虫
食品害虫について
穀物を貯蔵する倉庫や精米所などをはじめ、乾燥食品やお菓子などの食品加工工場にも多く発生するのが食品害虫です。昨今は消費期限の偽装など食品への異物混入の社会問題もあり、消費者の目は日増しに厳しくなっています。
■ 種類
食品害虫にはさまざまな種類が存在しますが、よく知られているものにノシメマダラメイガがあります。小麦や米に発生しやすい害虫です。その他、甲虫の仲間でタバコシバンムシ、コクヌストモドキといった種類が挙げられます。
ノシメマダラメイガ
体長13~16mm
タバコシバンムシ
体長2.5mm
■ 被害
- 1.食害
- 食品害虫はお米などの穀粒やぬか、お菓子、乾燥食品などに発生します。タバコシバンムシは、その名の通り、タバコの葉やタタミなどの植物性のものを好んで加害する食品害虫です。食品害虫は幼虫の段階で加害します。
- 2.食品などへの混入
- 食品などの中に産卵した場合は、目視で卵を確認することが非常に困難です。つまり、害虫が成長してしまってから気づくケースが多いのです。製品を出荷した後に、消費者が害虫に気づくようなことになれば、深刻な事態に発展します。
■ 対策
- 1.清掃
- 食品害虫は、倉庫や工場内の穀粒や、穀粉が堆積している箇所で発生しやすいため、 定期的に入念な清掃作業が必要です。
- 2.予防
- 予防の対策としては、対象害虫ごとのフェロモントラップや、紫外線ランプで害虫を誘引して粘着テープで捕虫するタイプの機械を使用する方法などが有効です。
- 3.殺虫剤の使用
- 食品害虫が大発生して手に負えない場合は、最終手段として殺虫剤を使用します。害虫がはっている床面や飛んでいる空間に薬剤を噴霧する方法です。食品に直接噴霧して害虫を退治しても、その食品を出荷することはできません。つまり、害虫が発生してしまった食品は、廃棄することで事態を収束させます。予防することが重要です。
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施工方法
- 残留噴霧処理
- 穀物害虫がはっている床面や壁際に、残留効果の高い薬剤を帯状に噴霧します。特に潜んでいる可能性が高い、コンクリートのひび割れなどの隙間や、昇降機などの機械の脚回りも重点的に薬剤を散布します。
- 空間噴霧処理(ミスト)
- 手動噴霧機では届かない壁面などの処理や飛翔している成虫の対策として、室内全域に薬剤を噴霧します。また室内に生息するダニへの対策として有効です。
- 蒸散剤設置
- 農業倉庫の荷摺木(にずりぎ)や乾燥施設の機械の周りに、樹脂蒸散剤を設置します。薬剤成分が蒸散して空間に広がるので、設置後約3ヶ月間の薬剤効果があります。設置後に侵入した害虫にも、蒸散剤設置は効果的です。